ジュゥ……

 目玉焼き、ベーコン、トースト。
 食べ物の焼ける音と匂いがまざる。

「あ、おれオムレツがいい」
「遅ぇよ。目玉焼き決定だ」
「んー」

 キッチンに立つ悟浄の背を眺め、焔はイスに腰かける。

 白いシャツに流れる赤い髪。
 幸せな時間。

 焔はテーブルに両肘をついて、チューリップ型に広げた両手に顎を乗せる。

「♪――」
「その歌って、耳に残るよな」
「そうか?」

 白い朝。
 鼻歌を囀って、好きな人の背中を眺めて。
 幸せな時間。

 白い皿に並べられていくレタス、トマト、タマゴ、ベーコン。
 別の白い皿にはトースト。
 幸せな朝食。

「今日は目覚まし買いに行こうな」
「壊したからな」

 向かい合って座る。
 幸せな瞬間。

「♪――」
「悟浄、音はずしてる」
「そうか?」


悟浄が朝飯作ってるのはあれだ、事後翌朝だから。
うちの浄焔は事後の悟浄は優しい。
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