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 陽の差し込む自室の床に、ヴィンセントはクッションを敷いて休んでいた。
 残業ばかりの仕事場とは違い、のんびりとした時間。
 氷をたくさんいれたグラスに手を伸ばし、喉を潤す。

 あんまりにもゆっくりすぎる時間の流れに睡魔の手が瞼をなでるが、急に用事を思い出して顔をあげた。顔をあげ時計で時間を確認するが、徒歩では時間がかかりすぎてしまう。

 せっかくの休日だったが、失念していたのは自分の罪だ、仕方がない。
 ヴィンセントは重い腰をあげる。

 その部屋からやがて足音が遠のき、奥から二人分の声が漏れてくる。

「シド、すまないが車をだしてくれ」
「あ? どうしたんでぇ?」
「実はな――」
「――――」

 やがて言葉は聞き取れないほどにくぐもり、声だけが遠く響く。

 部屋では、溶けた氷がカランッ。と、涼しげな音を立てた。
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